ソアヴェ：ワインとお城

ソアヴェは、世界中で親しまれるイタリアの白ワインの中でも、最も有名で評価の高いワインのひとつです。ソアヴェは、ヴェローナの東に位置する丘陵地帯で、ガルガネガのブドウ品種を使って生産されています。
生産地域は古い歴史があり、ソアヴェの村は城壁に囲まれており、1300年にヴェローナの領主であったスカラ家が築いた城が有名で、現在も美しく佇んでいます。見学も可能です。

ヴェローナ中心からソアヴェへは、車で30分程になります。ヴェローナやその周辺地域に滞在した際に、半日旅行で訪れることができる理想的な距離に位置しています。ご滞在ホテル、ヴェローナ駅、観光案内所前など、ご希望に添った場所でツアーガイドと待ち合わせをして出発します。
ソアヴェのワイナリーを巡るガイドツアーでは、美しく広がるブドウ畑を散策することができます。夏には、美しい黄金色のブドウを持つガルガネガ品種の木を見ることが出来ます。その後、ワインを熟成させるセラーを見学できます。ツアーの最後には、最も典型的なソアヴェワインのテイスティングを行います。チーズやハム、サラミなどとペアリングを楽しむことも可能です。
ワイナリーによっては、屋外に美しいパーゴラ❓があり、美味しいワインを飲みながらリラックスした時間を過ごすことができます。
ワイナリー見学の前後には、古城や中世の村を巡るガイドツアーがあります。
村の中や周辺には、レストランやワインバー、土産物店などがあり、地元の食材を味わったり購入することができます。

ソアヴェワイン

ソアヴェは幅広い特徴のある白ワインです。
若いものは静寂ならドライワインとして、熟成させるとソフトで骨格のあるワインになります。また、スパークリングワイン（スプマンテ）や❓甘いレーズンワインになることもあります。
ソアヴェワインの特徴は、酸味とミネラルのバランスにあります。これこそがソアヴェの人気を高めた理由です。繊細なエルダーフラワー、ブルームフラワー、シトラス、タイム、アーモンドなどの香りを含みます。スーペリオーレやリゼルヴァでは、豊富なミネラルの香りや、トロピカルフルーツが感じられます。また、樽で熟成させたワインにはバニラや甘いスパイスの香りが含まれています。
ソアヴェは非常に多様性に富んだワインです。様々なライフスタイルやシチュエーション、色んな食事に合わせることができ親しまれています。
スパークリングは、食前酒として乾杯するのに最適です。また、若いうちは前菜やフィンガーフード、軽い第一の料理、鶏肉、デリケートな魚介類などに最適です。ハムや地元のソプレッサ・ヴェネタのような脂肪分の多いサラミにもぴったりです。スーペリオーレやリゼルヴァのような骨格のしっかりしたものは。味の濃い第一の料理、味のしっかりとした魚、❓ロースト、中程度の熟成チーズなどによく合います。

甘口レチョトディソアヴェは、ショートクラストペストリーのケーキ❓、ジャムやナッツのタルトなどの甘い菓子や、クセのあるチーズに最適です。
ソアヴェは、日本でも人気があります。その理由の１つは、控えめでエレガントな香りが実に和食によく合うからです。刺身や旨味（うま味）がある料理には、邪魔せず美味しいワインが必要なのです。

ソアヴェ生産地

ソアヴェの生産地の地質は非常に複雑です。ヴェローナの亜高山地帯全体がそうであるように、この地域が熱帯の海の底であった頃から何百万年もかけて蓄積された石灰岩の厚い層があります。しかし、ここでは石灰岩の層に加えて、激しい噴火活動によって大量の固まった溶岩が蓄積されています。
今日では、火山は消滅しています。地殻変動と浸食によって、レッシーニ山脈に穏やかな丘と谷が形成されました。かつては、熱帯の海と激しい噴火現象でハワイのように荒々しい風景が広がっていたと思われますが、現在はソアヴェのブドウ畑が広がっています。土壌の特徴から、この地で生産されるワインは古代の地質学的活動に大きく影響されています。多くのソアヴェ・ワインの特徴は、火山性のミネラルを含み、特にテンダ山やアルポーネ渓谷で栽培されたブドウで造られたワインに多く見られます。テンダ山やアルポーネ渓谷では、玄武岩などの噴出物や貫入物が土壌に豊富に含まれています。

ガルがネガブドウ品種

ソアヴェワインのブドウは、ヴェローナとヴィチェンツァの地域でのみ栽培されている自生種のガルガネガである。ガルガネガは、ソアヴェの丘や谷の豊かな土壌で、豊かでありながら高品質なワインを生み出すことができる、豊かなブドウです。ガルガネガはニュートラルな品種で、卓越したアロマはありません。これにより、土壌が最大限に表現され、そのミネラルがワインに反映されます。
ソアヴェのブレンドでは、トレッビアーノ・ディ・ソアヴェとシャルドネは最大で30％まで選択可能です。しかし近年では、ガルガネガ100％のソアヴェが、この地の伝統に根ざした品質を求めるワインメーカーの間で主流となっています。また、単一畑のワインも増えています。隣り合った区画から、これほどまでに異なるワインが生まれることに驚かされます。

ソアヴェ城

ソアヴェ城は、ヨーロッパの中世の軍事建築の代表的な建物です。ソアヴェの観光ガイドでは、この古城の歴史的な出来事や物語、伝説を知ることができます。少人数団体グループや個人的な観光客、どなたにでも見学できます。見学時間は約2時間で、要塞化された村やワインセラーでのソアベワインの試飲に延長することもできます。

ヴェローナから高速道路A4に乗ってくると、左手にある大きな教えろが見えてきます。同様に、城の通路や天守閣の上からは、高速道路と、そこをノンストップで通過する車やローリーの熱狂的なトラフィックを完全に見渡すことができます。 二千年以上前には、多少の違いはあっても、同じような見方をしていたのではないでしょうか。これは、アクイレイア市とジェノバを結ぶ重要なローマ街道で、後に高速道路が通ることになるヴェローナ、ヴィチェンツァ、パドヴァ、そしてもちろんソアヴェの町の多くを通過していた。高速道路のアスファルトの代わりに、Via Postumiaの黒い玄武岩の石があるのだ。車やトラックの代わりに、荷車や馬、ロバがあったはずだ。現在、城が建っている場所には、危険を回避するための小さな要塞や見張り台があったと思われます。

しかし、城の存在を示す最初の文書的証拠は、10世紀にさかのぼります。フレデリック・バルバロッサが発行した証書から、ソアベの城はサンボニファシオ伯爵のものであったことがわかります。
特に1379年のカンシニョーリオ・デッラ・スカラの支配下では、城から村全体を取り囲むように延びる城壁が建設され、城の修復や改修が行われました。 16世紀になると、戦争技術の進歩により、城は全く役に立たなくなった。人や矢、槍を防ぐのに有効だった高い城壁も、火薬や大砲の前では無力だった。戦争のやり方は大きく変わった。1800年には、ソアベ城は完全に廃墟と化していました。1876年、ヴェローナ市長のジュリオ・カムッツォーニ氏が購入し、完全に修復しました。
この城は現在もジュリオ・カムッツォーニの相続人が所有しています。ただし、一般公開されており、通常の開館時間内に見学することができます。

城壁に囲まれた中庭や、古代の武器庫のある部屋を見学したり、ドンジョンに登って、ブドウ畑に覆われた渓谷全体を見渡すことができます。